道開発局の22年度工事・業務成績評定結果

2023年05月16日 08時00分

一般土木80点以上が増加 インフラゼロカーボン工事など追い風に

 北海道開発局の2022年度工事・業務成績評定結果が本紙集計でまとまった。一般土木の80点以上の割合は前年度比7.8ポイント増の54.6%に増加。これまで最も業者数の多い点数は79点だったが、22年度は80点に上がっている。土木関係コンサルタントでも78点から79点に上昇。各社の技術力向上に加え、北海道インフラゼロカーボン試行工事などの制度導入が追い風となり、施行成績の高得点化が顕著となった。

 工事は1407件が評定対象で、前年度から189件減少した。最高点は82点で35件が該当。室蘭の平取ダム堤体建設第3期(西松建設・岩田地崎建設・岩倉建設共同体)、旭川の旭東東神楽地区75農区ほか区画整理(宮坂建設工業)、小樽の国道5号余市町モンガク東改良(草別組・道興建設共同体)などの工事が獲得している。
 うち一般土木は前年度比102件減の807件が対象。平均点は79・6点で0.2ポイント上がった。

 一般土木の得点分布は、82点が4.2%(0.1ポイント増)の34件、81点が15%(2.9ポイント増)の121件、80点が35.4%(4.8ポイント増)の286件、79点が32%(4ポイント減)の258件、78点が11.9%(2.2ポイント減)の96件、77点が0.4%(2ポイント減)の3件、76点が0.6%(0.4ポイント増)の5件、75点以下が0.5%(0.1ポイント減)の4件。
 17―21年度は79点の獲得割合が最も高かったが、22年度は80点が最多。前後の79点、81点が次いで多く、これらの得点圏が全体の82.4%を占める。

 一般土木の80点以上の割合は年々上昇しているが、22年度は全体の半数以上に到達。過去10年間でも最大の伸び率を示した。部局別では小樽、旭川、室蘭、釧路、帯広、網走の6部局で前年度を上回った。事業別では道路、農業、港湾・空港・漁港の各部門で割合増加が目立つ=グラフ参照。

 高得点化の要因としては、受注業者の技術力向上のほか、週休2日工事やICT施工の制度拡充などが考えられる。22年1月に始まった北海道インフラゼロカーボン試行工事による、成績のインセンティブ付与が加わっている点も大きい。

 業務の評定対象は、前年度比153件減の2390件。最高点は82点で、件数は38件に上る。札幌の石狩川下流流量観測(福田水文センター)、空知地域国営農業用ダム耐震性能評価検討(三祐コンサルタンツ)、帯広の十勝川水系河川整備実施方策検討(ドーコン)などが最高評価を得た。

 うち土木関係コンサルは、前年度から125件減の1718件。全体の7割のシェアを占める。得点分布は82点が2%(0.3ポイント増)の34件、81点が5.2%(0.6ポイント増)の89件、80点が13.8%(2.4ポイント増)の237件、79点が37.3%(1.6ポイント増)の640件、78点が36.8%(2.2ポイント減)の633件、77点が4.7%(2.4ポイント減)の80件、76点が0.2%(0.2ポイント減)の4件、75点以下が0.1%(増減なし)の1件(割合は四捨五入の関係で100%にならない)。

 土木関係コンサルでは、最も割合が高い点数がこれまでの78点から79点に上昇。また、80点以上の割合は21%となり前年度から3.3ポイント上がった。

 工事全体の平均点は、前年度を0.1ポイント上回る79.2点。最も平均点が高い部局は釧路、帯広の79.8点だった。業務全体の平均点は78・5点で0.1ポイント上昇。平均点が最も高い部局は函館、室蘭、留萌の3開建で78.7点となっている。


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