函館開建は国道229号乙部防災の本格施工に向け、新たな一歩を踏み出す。工事用道路整備を第2四半期(7―9月)にも入札し、年度内の完成を目指す。並行して用地買収・補償にも取り組む方針だ。
21年6月6日に229号乙部町館浦で発生した岩盤崩壊災害を受け、22年度に新規事業化した恒久復旧事業。区間延長は乙部町鳥山―館浦間2kmで、延長約800mのトンネルを2本、両トンネル間の明かり部に約40mの橋梁をそれぞれ新設する計画だ。事業期間は7―10年、総事業費は170億円を見込む。
23年度予算で8億円の配分を受けた。工事用道路は「229号乙部町館浦改良」として一般土木B等級を対象に入札する予定。主な施工内容は掘削3万m³、路体盛り土2万7000m³、路盤3000m²、情報ボックス移設となっている。工期は8カ月、概算工事費は1億―2億5000万円としている。
22年度に中央コンサルタンツが橋梁の予備設計を担当。23年度はトンネル2本の詳細設計を構研エンジニアリングが進めている。函館開建は「本格着工に向けた準備段階。用地買収・補償を経て、設計も整えば、早期に本工事に着手したい」としている。