台風10号により、複数箇所で落橋や道路崩壊が確認されている国道274号日勝峠で、早期の復旧、通行再開に向けた作業が進んでいる。室蘭開建は、日高町千栄で落橋した千呂露の仮橋設置に向けて準備に入り、近く、設置作業が始める見通しだ。峠を挟んだ清水町側でも、帯広開建が復旧工法の検討を進めている。
台風10号による日勝峠の被害は、日高町側で千呂露橋(橋長84m)と上流の岩瀬橋(同62m)、ニセクシュマナイ橋(同51m)が落橋・損壊し、町内千栄と頂上付近で道路が崩壊。清水町側では7合目と8合目で大規模な道路崩落が起きている。
室蘭開建が設置準備を進めている千呂露橋の仮橋は、橋長約70mで想定。地域住民の生活道路となり、今後の本格復旧に向け、重機等の搬入路として機能させる。
年間維持を担う磯田組のほか、清水建設、岩倉建設が仮橋設置に向けた準備作業を24時間体制で進めている。天候状況にもよるが、10日程度での設置完了を目指す。
土砂が道路ごと流失した清水町の7合目と8合目では、管轄する帯広開建が復旧工法の検討に向けて、日高側から人員を送り込んで現地調査や測量などを進めている。
ただ、依然として被災箇所で沢の水が流れている上に、5日夜から6日にかけて降雨となる予報もあることから、2次災害に細心の注意を払いながら作業をしている。