松前町は、西館地区の民有地約2haを取得したことを受け、松前公園の拡張・リニューアルに向けた議論を本格化させる。約60haの対象エリアを5つにゾーニングし、駐車スペースや休憩施設、散策路などの整備を検討。桜を中心に、歴史と自然が調和する観光スポットとしての魅力を高める。
松前公園は、松前城や寺町など松前の歴史が凝縮され、道内有数の桜の名所としても親しまれている。ただ、桜の保全管理や誘客を図る魅力づくりなどが必要なことから、町は2015年3月に整備計画(基本構想)を策定した。
その中で、松前城周辺を文化財保存計画ゾーン、新桜見本園や第2公園周辺を桜の保護・育成計画ゾーン、桜資料館周辺を四季の草花育成計画ゾーン、松前藩屋敷周辺をイベント・レク計画ゾーン、勝軍山方面を森林空間保存計画ゾーンに区分し、今後の方針・対策を示している。
今回、桜の保護・育成計画ゾーンに位置する西館118ほか22筆の民有地2万993m²を、約1372万円で取得。ここを活用し、新たな憩い空間や桜の育成状況を学べる苗畑、駐車場、散策路などの整備を考える。
また、園内一の景勝地である松前城とそれを囲む桜の景観維持、案内板充実、北側高台「いこいの森」への展望台設置、照明灯増設、映像技術を駆使した観桜バーチャル体験装置の導入なども検討し、観光資源の磨き上げを図る。
18年度から10年間の次期総合計画に盛り込むため、策定作業を進める17年度には一定の内容を固める。