室蘭開建は、台風18号で被災した、白老町内の国道36号竹浦橋について、さまざまな対応策を検討している。仮に架け換える場合は、海側に仮橋を設けての現況復旧が基本となる見通し。開建では「架け換えはあくまで選択肢の一つ。調査してみないと決められない」としている。
札幌市と室蘭市を結ぶ大動脈である36号の竹浦橋は、白老町北吉原で敷生川をまたいでいる。歩道橋と車道橋に分かれているうち、被災したのは車道橋。橋長109m、全幅7・5m、6径間のコンクリート橋で、完成が1954年と古いこともあり、5基の橋脚は重力式だが、橋台2基の形式は不明となっている。適宜補修はしており、これまでの点検で問題はなかった。
だが、18日に道内を襲った台風18号の影響で川が増水し流れが強まったことから室蘭側のP5橋脚が60cm沈下し、これに伴って主桁の一部にひび割れが生じて路面も沈み込んだ。危険性が高いため、同日午後2時30分から、橋を含む前後600mを通行止めとした。
山側の町道を大きく迂回する必要があり利用者は不便を強いられているが、解除のめどは立っていない。現在の車道は2車線で、混雑も見られるため将来的に4車線化を視野に入れている区間だが、基本的には現況復旧とし、山側に歩道橋があることから、架け換える場合は海側に仮橋を設置することになる見通しだ。
21日午前の時点で川の水位はまだ通常より高い状況であることから、担当者は「目視で調査したが、橋脚などの下部は確認できていないのが現状。被災状況の詳しい調査は、水位が下がってからになる。きちんと状況を把握した上で、今後の対策を考えたい」と話している。