昨年4月、西村組(本社・湧別)に入社した本原五月さん。「1年生だからはもう通用しない」とし、ことしの抱負に「胆大心小」を掲げる。物事を決める大胆さと、人に配慮できる細やかさを備えた現場代理人を目指す。
生まれ育った沖縄を出て北見工大に入学。水理学の研究室で知床のカラフトマスの経済効果を確かめるため、海流・気象調査といった未知の分野にも飛び込んだ。卒業後は地域に根差した会社に入りたいと同社に就職。「なんでも即決。迷ったことがない」と笑みをこぼす。
入社後配属された湧別漁港の突堤新設の現場で消波ブロック製作から設置までの施工管理を経験。朗らかな性格ですぐになじんだが、提出用写真を撮り直したり、センチ単位の指示を出せないといった小さなミスが続くと、作業員の士気が下がることに気付き「本当に悔しかった」と振り返る。
現在担当する同漁港の物揚場新設はリフトや建屋といった構造物が複合する難しい現場。「大まかな数字を覚えるだけでは駄目。作業する人のことを考えなければ」と事前に図面を読み込み、詳細な工程の把握に心を砕く。「現場の人と対等な関係を築きたい」からこそのひたむきな努力だ。
1992年5月生まれ。「四季を味わえるのが北海道のいいところ」と、休日は車で各地を巡る。
(2016年1月23日掲載)