歴史に残る工事担当したい
十数年ぶりの女性技術者として西江建設(本社・帯広)に入社した。「いずれは歴史に残るような大きな工事を担当したい」と目標を掲げる。
帯広市出身。中学時代、高校選びのため帯広工高に体験入学したとき、測量器械に触れたことがこの世界を目指そうと思ったきっかけ。
「スイッチを押したら光波ですぐに距離が測れる。すごいと思った」。帯広工高環境土木科では、帯広建設業協会が実習を支援した十勝エコロジーパーク築山造成計画のワークショップで仲間とアイデアを出し合った。
3年の夏、西江建設の現場見学へ。
「現場の皆さんの雰囲気がとても良くて。こういう職場で働けたらいいな、と思いました」
在学中、2級土木施工管理技士の学科試験に合格。これから資格取得を目指すのはもちろん、「まずは与えられた仕事を一人でできるようにしたい」と意気込む。
柔和な笑顔は周囲を和ませる。竹下達也取締役事務本部長は「待ちに待った女性技術者の卵。失敗してもくじけないで」と温かく見守る。
土木の世界で、女性技術者の数はまだ少ない。後輩たちには「男性ばかりというイメージがあるけれど、快く受け入れて働ける会社はある。土木の仕事に就きたいのであれば、絶対にあきらめないで」とエールを送る。
(2016年4月26日掲載)