父の背中追って建設業界へ
「父と一緒に仕事がしたい」。幼い頃から憧れていた大きな背中を追いかけ、同じ建設業界を目指してきた。働きながら旭川高専電気科の4年過程を修め、この春、第一志望の東邦電設(本社・旭川)に入社した。
尊敬する父親は土木技術者。職場に連れて行ってもらう機会も多く、物心ついた頃から建設業は身近だった。土木の道を志そうとしたが、親心からか「大変だから」と反対されてしまう。それでも同じ業界が諦めきれず、日常生活を支える電気の仕事に魅力を感じ、進路を決めた。
配属先は内線工事。多くの人が出入りする建築現場を的確にまとめる先輩の仕事を間近で見て、「かっこいい」と目を輝かせる。「夢は現場代理人。そのためにも今任されている仕事に精いっぱい取り組み、早く役立てるようになりたい」
学生時代は1年次から卓球部の部長を務め上げたほか、生徒会副会長としても活躍。「メーンは会長。影の仕事をして支えていた」とはにかむ。明るく礼儀正しい人柄は、小野沢千秋社長も「社交的。大いに期待している」と太鼓判を押すほど。
就職を機に自立しようと、同じ業界の友人とルームシェアを始めた。「お互い新社会人なので悩みを共有できる」のが思わぬ利点。初任給は新生活の準備で手いっぱいだったが、余裕ができたら「両親に親孝行したい」。
(2016年5月12日掲載)