秋元克広札幌市長は14日の定例記者会見で、2026年冬季五輪・パラリンピック招致のスピードスケート競技会場について、帯広市の明治北海道十勝オーバルを最優先に、招致手続きの中で協議を進めていく考えを示した。
市が昨年まとめた26年大会招致の開催概要計画では、同競技会場について南区の道立真駒内公園屋外競技場の屋内競技場への建て替えと、十勝オーバル改修の2案を併記していた。
秋元市長は「道からは道立による(屋内競技場への)建て替えは難しいとの打診を受けた」と説明。IOCが示す招致プロセスの対話ステージへ参加することが決まれば「十勝を前提に議論していく。既存施設の有効活用という方向性とも合致する」と述べ、今後、道や帯広市と詳細を詰める考えを表明した。
十勝オーバルは、五輪基準で求める6000席の座席数を大きく下回る1000席にとどまるため、改修・仮設による客席の確保が必要。その費用には50億円を試算する。
札幌市は対話ステージの中でIOCを交え、客席基準緩和で対応できないかなどコスト縮減策を、道や帯広市と共に探る姿勢だ。
札幌市は9日、日本オリンピック委員会(JOC)へ大会招致を正式に表明。他に国内招致希望はなく、JOCはきょう15日の理事会で、対話ステージへの参加の可否を決める見通し。対話ステージの中で、来秋に控える立候補ステージ参加を判断する。