留萌建管は、遠別町内を流れるウツツ川の河川改修を計画している。整備区間は八千代橋下流1㌔地点から上流4・1㌔が対象。合わせて道路事業で八千代橋の架け換えに取り組む。現在、原案策定に向け地元協議などを実施しており、2018年度の計画策定、19年度の事業化を目標に作業を進めている。
ウツツ川は天塩山地から日本海に至る流路延長29・1㌔の2級河川。1961年から68年にかけて啓明地区―清川地区間で河道掘削による改修が施され、その後、71年から97年までウツツ川河口―啓明地区間で堤防整備が行われた。
しかし、その他の区間では災害復旧工事などで護岸が敷設されている以外、一貫した改修は実施されておらず、流下能力不足によりたびたび氾濫し農耕地に大きな被害を与えてきた。
特に10年8月の豪雨では、床上浸水1戸、農耕地冠水111haが発生し、公共土木被害は4億3000万円に上った。このため、河川改修による治水安全度の早期向上が必要な状況になっている。
整備計画の素案では、20年に一度の大雨に対応できるよう4・1㌔区間の河川平均断面を約50mとし、毎秒当たり280㌧の洪水を流下させるとともに堤防を設けて安全性の向上を図ることにしている。
ただ、整備計画の原案策定に関わる委員からは、一部河床が高くなっている箇所の危険性を指摘する意見もあったため、床下げも含めて素案を再検討し、年度内の原案策定を目指していく。