室蘭市は、市住東町たいわ団地現地建て替えの3号棟を、2号棟までと同様に主体、電気、機械などに分割し、早ければ2018年9月に入札する。第3回定例市議会での承認を経て着工する意向だ。規模はRC造、9階一部5階、延べ1万700m²、120戸を想定。工事費に30億円、工期に3カ年を見込んでいる。
既存の東町大和団地と、隣接する汐見団地の各住棟は、いずれも1960年から70年代に竣工。老朽化が著しい上に浴室やエレベーターはなく、居住者の多くを占める高齢者にとって不便なため、市は既存の23棟1074戸を、高層の6棟590戸に再編する計画を推進している。
1棟目の74戸は13年度、寿町の市職員宿舎跡地に先行して建設。残る5棟516戸は、東町大和団地敷地内で既存住棟を解体しながらの現地建て替えで対応する。1号棟108戸は16年度に完成。2号棟108戸も18年1月の完了を見据え工事中だ。
3号棟は、1LDK46戸、2LDK60戸、3LDK14戸の計120戸。9階建て81戸と5階建て39戸の棟を合わせたL字形で、両棟の接続部分にエレベーターを設置する予定。基本設計は16年度に庁内で終え、現在は室蘭建築設計協同組合が実施設計、新世紀コンサルが地質調査を、いずれも来年3月までの予定で進めている。
18年度は、建設の支障となる既存住棟5棟の住民を、4月から順次2号棟へ移転。転居後、6月をめどに5棟の解体に入り、3号棟の本体着工に備える。このほか、1、2号棟の住民が使う150台分の駐車場造成も別途発注する。
第4回定例市議会に提出する補正予算案には、住棟解体と駐車場造成の費用として2億1308万円を盛り込んだ。繰り越し明許設定し、18年度予算で措置される分と合わせて執行する。
1、2号棟はいずれも2カ年施工だったが、3号棟は3カ年となる見通しだ。市の担当者は「1、2号棟は住民移転が冬になったが、居住者のことを考え引っ越し時期をずらした。従来より整備戸数が多いことも考え、3カ年国債工事とした」と話している。