選択の時 日ハム新球場候補地(上)

2017年12月21日 15時00分

真駒内と北広島に絞る
 協議大詰め、方向性を来年3月

 プロ野球・北海道日本ハムファイターズは、新球場を中核とするボールパーク(BP)構想の建設候補地を、札幌市南区の道立真駒内公園と北広島市きたひろしま総合運動公園(整備予定地)の2カ所に絞り込んだ。方向性を出すのは来年3月。候補地選びは最終段階に入り、球団と両市の協議は大詰めを迎える。

 札幌市が提案した北区の北大構内と豊平区の旧道立産業共進会場跡地周辺は、面積の狭さなどを理由に両者の協議が進まずにいた。その中で第3の場所として浮上したのが道立真駒内公園だ。

 優先課題としていた五輪招致の活用にめどがつき、所有する道が市による検討容認を示したことで条件が整い、15日に開かれた第6回実務協議で、球団と市は真駒内公園で球場建設の協議を進めることで合意した。

 ただ、交通アクセスは先の2候補地に劣る上、園内は自然林を多く残し、開発への慎重論や環境変化の懸念も根強い。園内を通過する五輪通は慢性的に渋滞傾向にあり、球場立地の影響を不安視する近隣住民の声もある。

 15日の協議後、記者団の取材に応じた市の浦田洋まちづくり政策局長は、建設の前提として、緑の保全や周辺への影響軽減などの課題を示し、球団に配慮を求めたことを明らかにした。

 これを受け球団の前沢賢事業統轄本部長は「歴史的で重要な場所。慎重になるのは理解できる。一緒により良い形はつくれるのでは」と前向きに応じる意向をみせた。

 その上で三谷仁志事業統轄本部副本部長は、道立真駒内公園、きたひろしま総合運動公園の「2案で考えていきたい」と表明し、事実上、候補地は2つに絞り込まれた。

 市は地域に慎重論が残る中、地域理解が重要な要素とみて、実務協議で園内環境の保全や渋滞緩和など立地に向けて10項目の配慮事項を提示した。

 球場は真駒内セキスイハイムスタジアムを解体した跡地に建設することを想定。開発エリアは周辺を含む3・5haと最小限にとどめ、広場や緑がある大部分を「みどりの保全」エリアとして存続することを求めた。

 民間による飲食店整備や保育所設置の要件が緩和された都市公園法改正を念頭に、公園の魅力や機能向上にも言及した。

 交通アクセスは都心から地下鉄で約20分、地下鉄真駒内駅から徒歩で約30分と、利便性に難点がある。市は2㌔離れた地下鉄駅からの交通手段確保や周辺道路の混雑緩和を求め、市側でも計画中の五輪通整備の検討を急いで進める構えだ。

 札幌市は駅前へホテルなど誘導

 一方、園内の開発が限定されるためBPを構成するホテル、クラブハウスなど施設整備について市は、再開発計画がある真駒内駅前へ誘導する方針を打ち出した。

 駅前は1972年の冬季五輪に選手村と合わせ整備され、南区役所などの公共施設は築45年以上と老朽化。市は機能とにぎわいを高めるため駅前の5・5haで、公共施設の集約再編による複合施設整備や民間による新機能導入を軸にした再整備を計画中。市担当者は「球場が来れば再整備の在り方も変わる」とし、BPと柔軟に連動し活性化につなげる姿勢だ。

 協議のリミットが迫る中で市は、これらを具体化する詰めの交渉を急ぐ。


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