▼今週の本道は暖かい日が続いた。歩道の雪は日ごとに減り、アスファルトがすっかり出てしまったところも多いようだ。聞くと4月中旬頃の気温だったとか。足元の不安なく歩けるようになるのはうれしい。そうこうしているうち、あす20日にはもう二十四節気の春分を迎える。「日も真上春分の日をよろこべば」(林翔)。この日を境に昼の時間が長くなると思うと、気持ちまで明るくなるから不思議だ。
▼陽気が良くなってくると、にわかに桜のことが気になりだす。世間にはそんな人が多いのでないか。もっとも、気になっているのは桜というより花見酒、なのかもしれないが。日本気象協会によると、ことしの開花は平年より2日から5日早いそうだ。先陣を切るのは愛知県名古屋市と愛媛県宇和島市で、20日を予想している。本道への桜上陸はだいぶ先で、函館が4月27日、札幌が5月2日、稚内が同12日、釧路が同15日だそう。ただ樹木に雪の花の咲く日はそろそろ終わりである。
▼陽気は良くなってきたが、景気の方は今一つぱっとしない。それを反映してか2016年の春闘も、ベースアップは実施するもののその水準はおおむね低調だったようだ。北風が少し弱まったという程度か。来年4月からの消費税10%も最近は先送り論が目立つ。安倍首相はリーマンショック級の世界経済収縮があれば見直すとの方針を崩していないが、さてどうなるのか。経済には目に見える春分はないが、知りたいものだ。これから世界経済は昼が伸びてくるのか、夜が続くのか。