▼それを思い出させてくれるな、とお叱りを受けるかもしれないが、ことしも既に半分が終わった。年始に「ことしこそは」と新たな計画を立てた人も少なくなかったはず。さて、その中間考査の自己採点はいかがだったろうか。当方も数字に強くなろうと中学校数学のやり直し本を買い込んだものの、初日に少し開いただけでその後どこへやら。赤点は間違いなしである。全て計画通りの人がうらやましい。
▼そもそも月日の流れが早過ぎると文句の一つも言いたくなるが、まあ単なる負け惜しみだと分かってはいる。それにしても、年を重ねるごとに1年が短くなっていく気がするのはどうしたことか。「砂時計の天地を変うる一瞬も砂したたりて過去となる時間」(道浦母都子)。確かに存在する今という時間も、つかみ取ろうとしたときにはもう過去の砂山に埋まっている。世の中の出来事も同じだろう。ことしもこの半年、随分いろいろなニュースがあった。幾つか掘り出してみよう。
▼1月は軽井沢で痛ましいスキーバス転落事故があった。2月は米国大統領選でトランプ劇場が幕開け。3月は民進党発足もあったが道民としては北海道新幹線開業だろう。4月は最大震度7を記録した熊本地震を忘れるわけにいかない。5月は伊勢志摩サミット。6月は英国のEU離脱だろうか。後半も各方面で大きな動きが相次ぐことはまず間違いない。折り返し早々のあす10日はいよいよ参院選の投票日である。いわば今の政治の中間考査。貴重な採点の機会だ。無駄にはすまい。