寂しい学校給食

2016年11月04日 09時40分

 おいしいものを食べると、ほっぺたは落ちないまでも自然と頬が緩んで笑顔になる。どなたにも経験のあることではないか。その年の新米を初めて口にするときもそうだ

 ▼先日立ち寄った北広島市内のくるるの杜に岩見沢の「情熱米ななつぼし」があり、早速購入した。わが家でことし最初の新米である。炊きたてのそれは香り高く、まずそれだけを頬張ってみたが口に新米特有の新鮮な甘みが広がり抜群においしい。新米そのものの味を堪能した後は一緒に買ってきた平飼い卵で卵かけご飯を楽しんだ。割ると黄身は色が濃くぷくりと盛り上がっている。ご飯にしょうゆを回し、かき混ぜずそのままのせた。この方が濃厚な黄身の味を感じられるのである。すぐに茶わん2杯を平らげた。食欲の秋とはよく言ったもの。新米も大いに貢献しているに違いない

 ▼いつもならこの時期、学校給食もその新米になり子どもたちの食育にも役立っているはずなのだが、札幌市内の一部の小中学校ではそうもいかないようだ。学校施設のボイラ用煙突でアスベストを含有した断熱材の落下が見つかり、給食を調理できなくなったのである。1日現在、給食の提供を受ける子学校も含め約30校、1万3000人の児童生徒が簡易給食で我慢を強いられているそうだ。パンと牛乳におやつ程度というから、育ち盛りの子どもたちには少なかろう

 ▼市教委のずさんなアスベスト調査が原因とのこと。飛散すると危険な物質ゆえ安易に処理するわけにもいかないが、一日も早くおいしい給食で子どもたちの笑顔を取り戻したい。


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