恐ろしい薬物依存

2016年12月01日 09時49分

 香ばしいエビの風味にサクサクの食感、適度な塩味とくれば、まさに手が伸びるのを「やめられない、とまらない」

 ▼ご存じカルビーの「かっぱえびせん」である。酒のつまみに、おやつにと、必ず家に置いている人も少なくないのではないか。あまり多く食べるとカロリーと塩分の取り過ぎになってしまうのが少々気掛かりではあるが、だからといって脳が壊されることはない。だが、覚せい剤だとそうはいかない。同じ「やめられない」ものでも結果は雲泥の差。もちろん、覚せい剤が「泥」の方である。2014年に覚せい剤取締法違反で逮捕され、執行猶予されていた歌手のASKA(本名・宮崎重明)容疑者が、おとといまた逮捕された。やはり覚せい剤使用の疑いだという

 ▼筆者も、デュオでのデビュー当時から楽曲を好んで聴き、ソロになってからもアルバム発表を楽しみにしてきただけに、この再びの逮捕は残念を超え幻滅というほかない。加えて薬物依存の恐ろしさをあらためて認識させられた。警察庁の15年「薬物・銃器情勢」によると、覚せい剤検挙人数はここ5年ほぼ横ばいの状態。ただ39歳未満は大幅減、40歳以上が顕著な増加傾向と対照的だ

 ▼乱用者の手記を読むと、最初は「一回なら」「自分は」大丈夫と思うらしい。ところが、一度使えば金も家族も友人も全て投げ出し薬が欲しくなる。脳が意思で制御できないように改変されるのだという。販売手法も年々巧妙化しているそうだ。きょうから師走。1年の疲れもたまっていようが、くれぐれも危うきには近寄らぬよう。


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