改正民法で18歳成人に

2018年06月15日 07時00分

 クレジットカードは便利なものである。まだ持っていないころは値が張る物を後払いで買うときなど、ローン申込書に細かく必要事項を書き込み、審査を待ち、それが下りてやっと手に入れることができた

 ▼カードがある今、そんな手間はかからない。分割にしたい場合も一言伝えれば済む。これすなわち自分が「信用」を得た、という意味である。初めて手にしたときは世間に認められたようでうれしかったものだ。日本クレジットカード協会が昨年実施した「クレジットカード川柳コンテスト」の受賞作にこんな句があった。「届いた日大人になったと分かった日」おけんた。カード取得を人生の一里塚と感じた人は筆者だけではなかったようだ

 ▼成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法がおととい、参院本会議で可決、成立した。2022年4月1日に施行される予定だという。これによりカードやローンが18歳でも親の同意なしで契約できるようになる。一里塚までの行程が2年ほど短くなるわけだ。18歳からカードを使えるなら便利に違いない。JCBの17年版「クレジットカードに関する総合調査」によると、利用が多いのはオンラインショッピングと携帯電話。どちらも若者にとって身近なものである

 ▼ただ心配なのは口座管理だ。最近、若者を中心に携帯料金延滞で金融機関の「ブラックリスト」に載る例が増えていると聞く。たかが電話料金と甘く考え、事態の深刻さに気付かないらしい。まだ施行まで幾分余裕がある。「信用」が一瞬にして消えることは十分に教えておいた方がいい。


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