台風災復などで伸びる 17年道内生コン出荷300万m³超

2018年06月18日 08時30分

 経済産業省の生コン流通統計調査によると、2017年の道内生コン出荷量は319万8300m³で、前年より28%増えた。土木向けは110万9600m³で33%の大幅アップ。災害対策から河川や砂防向けの出荷が伸びたとみられる。建築向けは208万8700m³で25%増えた。この統計で、道内の生コン出荷が300万m³を超えたのは08年以来。

 土木向けの主な内訳を見ると、道路は28万3000m³で7%、港湾・空港は19万1600m³で16%、鉄道・電力は11万900m³で22%それぞれ増えた。

 土木向けで出荷が一番多かったのは「その他」。上・下水道や造園などが該当するが、16年9月の台風による災害復旧から主に河川や砂防、農業土木が伸びたとみられる。

 建築向けは民需、官公需とも堅調。民需は174万7500m³で29%、官公需は34万1200m³で6%ともに伸びた。民需は、過去10年で最高だった07年の158万1800m³をしのぐ水準。民需のうち住宅用は80万1800m³で24%、非住宅は94万5700m³で34%それぞれ上回った。

 出荷額は555億4700万円(税込み)で、出荷量で割り返した単価換算は1万7368円と、前年より4270円上昇した。

 一方、生コン原材料の消費動向を見ると、セメントは106万2100㌧で28%増。骨材は603万㌧で27%増え、うち砕石は196万5100㌧で21%伸びた。

 砂利は129万5500㌧で41%増で、うち山陸砂利は94万8500㌧で33%増だった。砂は砕砂を合わせ276万4100㌧で27%アップした。

17年は土木、建築とも生コン出荷が旺盛だった

 プラント数は17年12月末で177基と、前年より35基増えた。常用従業者は1339人で321人増加。うち試験部門は494人、輸送部門は283人だった。

 全国の生コン出荷量は6222万3300m³で24%増。土木は2166万7000m³で19%、建築は4055万6300m³で26%それぞれ増加した。プラント数は2082基で257基アップ。従業者は2万6216人で、4738人増えた。

 この調査は、生コンのプラントやミキサーを保有し、混練能力が月産1万4000m³以上の事業所が対象。出荷額は工場の販売価格(仕切り価格)を示す。


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