啓蟄のころ

2017年03月07日 09時15分

 まだのんびり寝ていようと思っていた地中の虫たちも、慌てて目を覚まし出立の準備に取り掛かっているかもしれない。例年ならこの啓蟄のころは冬が意地悪く居座っている本道だが、ことしは3月に入ってから穏やかな陽気が続く。雪の山も毎日見るたびに小さくなっているようだ

 ▼札幌管区気象台によると、向こう1カ月は高めの気温で推移し、降雪も少ないとのこと。春の訪れがそれだけ早いということだろう。目を覚まし動きだすのは何も虫たちばかりではない。「啓蟄に自分の居場所さがしてる」須﨑美穂子。実社会の中に新たな自分の居場所を見つける取り組み、就職活動も今月、本格的に始まった。対象は2018年の春に卒業する大学3年生などである。企業も相次いで就職説明会を開催していると聞く

 ▼「啓蟄の吾も五尺の背伸びする」横沢康良。学生としては少しでも自分のやる気や能力を認めてもらおうと、背伸びもしたい気分だろう。昔の自分を懐かしく思い出し、頑張れと言いたくなる。緩やかな景気回復と人手不足から企業の採用意欲は高く、今期も売り手市場が続く見通しという。経済政策が一定の成果を上げているということか。ただ、そのアベノミクスはいまださなぎのままだ

 ▼自民党はおととい、定期党大会で総裁任期を「連続3期9年まで」に延長することを決めたそうだ。権力の固定化には賛否あろうが、一貫した経済政策を継続して実行できる意義は大きい。経済の雪解けが進めば、将来を担う多くの若者たちも凍てついたデフレの土を破り社会に出て行けるはず。


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