薬との付き合い方

2017年06月17日 09時10分

 幸いにして薬に縁のない生活をしていたのだが、最近、急性前立腺炎を患い、そういうわけにいかなくなった。この病気は前立腺が腫れて小便が出づらくなる。朝から尾ろうな話で申し訳ない

 ▼その上、高熱と全身の痛みに苦しめられるのだから難儀なことである。経験した人はよくお分かりだろう。たまらず病院に駆け込み、幾種類かの薬を処方してもらった。毎食後飲むようにとのこと。もう薬だけが頼りである。ところがこの中の鎮痛剤、病状が悪すぎるためか、なかなか効いてくれない。さあ、こうなると普段薬に縁のない人間は考えるのである。「効かないってことは量を増やしてもいいのでは」「時間を空けず飲んでも構わないかも」などなど

 ▼お笑いコンビ「インパルス」の堤下敦さんが先日、睡眠薬を飲んだ後に車を運転し、意識がもうろうとした状態で警察に見つかったという。この報を聞き、わが身を振り返り少々同情してしまった。人は切羽詰まると往々にしてまともな判断ができなくなる。ただ、重大な交通事故の危険もあったわけだから、軽率とのそしりは免れまい。堤下さんは近頃、じんましんによるかゆみでよく眠れなかったらしい。やはり切羽詰まっていたのだろう

 ▼もう一つ大きな失敗は、インターネットの「効くまでに時間がかかる」との情報を信じてしまったことである。まあ気持ちは理解できるが。いつ大病に見舞われるか分からない。ストレスの多い世の中でもある。一方でネット上には間違った情報もあふれんばかり。難儀なのは病気だけでなくこちらもである。


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