志比川組(本社・蘭越)は、6日からベトナム人の技能実習生3人を受け入れている。後志管内の建設業ではあまり例がなく、人材確保対策として注目されそうだ。
グエン・タン・トゥンさん(35)、フア・カック・ズンさん(32)、グエン・マン・クオンさん(23)で、いずれもハノイ近郊の農村出身。
ベトナムでは鉄筋、とび、左官など建設の仕事に従事していた。受け入れ機関の札幌南国際事業協同組合(千歳市)を経由し7月初めに来日した。
ベトナムで5カ月、日本で1カ月の合わせて半年の日本語研修を受け、蘭越町に着任した。受け入れ期間は3年間。
人材不足はどこも同じだが、外国人の受け入れは通年雇用が条件。冬場に仕事が減る会社では二の足を踏むところもある。同社は国道、道道の維持除雪を手掛け、年間を通じて一定量の仕事がある。
3人は家賃5000円の社宅に住み自炊。北海道の夏は涼しくて過ごしやすいという。ただ「(大好きな)豚肉が高い」とこぼす。給与は日本の若年層相当に設定されている。農業を営む家族に「できるだけ多く仕送りしたい」と口をそろえる。
今後2カ月間は、とびに準ずる仕事をしながら、振動工具、丸のこ、草刈り払い機などを扱えるよう訓練に励む。
志比川忠専務は「半年後には現場の戦力として活躍してほしい。来年、再来年も受け入れ、常時5、6人の外国人がいる体制を整えたい」と話した。(小樽)