自転車で歩道を走っていた男性が高齢の女性と衝突し、勢い余って歩道沿いの建物の壁に頭を強く打ちつけ死亡した。札幌市内でおととい発生した事故である
▼現場となった歩道では自転車の走行が認められていたそうだが、男性はかなりスピードを出していたらしい。自転車と歩行者が衝突した交通事故で、自転車の運転者が死亡する事例は珍しいという。この事故の報を聞き、当方としてはとても身につまされた。高校生のころほぼ同じ経験をしたからである。そのときも歩道で相当スピードを出していた。前方に自転車を押して歩いてくる高齢の男性が見えたが、若干距離を取れば大丈夫と思いそのまま抜けようとしたのが大間違い。目前で男性が自転車をこちらに向けたのである
▼そこに衝突した当方は自転車ごと宙に舞い、地面に叩き付けられた。男性も額を少し切った。お恥ずかしい話。何よりスピードの出し過ぎがまずいし、人の動きなど予測できるはずもない。一つ違えば重大な事故になっていた。今も自転車に乗るがだいぶ慎重になった。それだけに他の人の危険行為が目に付く。スピードの出し過ぎや無灯火の多さは相変わらずだが、最近はスマホを見ながらの運転が増えた。たまに「ながら」のまま信号無視をする人までいて、見ているこちらの方が身が縮む
▼自転車の快適な季節である。ただ甘く見ていると命を危険にさらす。自戒を込めて言わせてもらえばやはり若い人は無謀運転をしがちだ。事故を起こすと取り返しはつかない。お子さんやお孫さんにもぜひ伝えてあげてほしい。