江差町の鴎島灯台がこのほど、日本財団と日本ロマンチスト協会から「恋する灯台」認定を受けた。道内では3番目の認定。町は、今後展開する北の江の島構想によるにぎわいづくりの追い風となる認定に「若い人に喜んでもらえる町になれば」と期待を込めている。
両団体は2016年度から「恋する灯台プロジェクト」として日本全国の灯台から「ロマンスの聖地」を選定している。
灯台をふたりの未来を見つめる場所として捉え、地域の観光資源として再価値化するのが目的。道内ではこれまでに湯沸岬灯台(浜中)と神威岬灯台(積丹)が認定を受けた。
非日常や物語性、到達感、創造性、最果て感、造形美を感じさせることが審査基準で、9月28日に認定を受けた。
鴎島灯台は、江戸時代後期、江差に来る北前船のために設けられた常夜燈。1889年に木造の灯台に、1951年にコンクリート造に建て替えられ、現在の姿になった。
西洋の小さな古城を連想させるような造形と、島の「弁慶の足跡」といった伝説や江戸末期から大正時代の建物が立ち並ぶ街並み、開陽丸といった歴史ロマンが評価された。
江差町は、北の江の島構想でかもめ島周辺再整備を計画。にぎわい創出を目指すに当たり、今回の認定が後押ししてくれそうだ。