道東2018 取材メモ (5)地域の企業を元気づけ

2018年12月26日 18時00分

 「k―Biz」が釧路市に誕生

 中小企業からの多様な相談に無料で応じ、経営をサポートする組織「k―Biz」が釧路に誕生した。モデルは静岡県富士市の産業支援センター「f―Biz」。

 澄川誠治センター長は5月1日に就任会見し、前職で勤務した京都市と福岡市を例に「自分のまちを好きだと言い切る住民が多いまちは勢いがあり、外から見ても魅力的」とし、k―Bizが地域の企業を元気づけることで市民がより釧路を好きになるきっかけになればと抱負を述べた。

 その後、本家f―Bizなどで澄川センター長が研修を終えるのを待って8月21日、釧路市中心部の北大通4丁目1の1に完成した北大通4丁目ビル2階に事務所を開設。毎週火―土曜日の午前9時から午後5時まで相談に応じている。

 延べ相談件数は8月が44件、9月が125件、10月が158件、11月が102件で、業種別内訳はおおむね小売・卸売業とサービス業が約25%ずつ、製造業と飲食業が約10%ずつ、建設業と医療・福祉分野が約5%ずつ、残り2割がその他。予約が殺到し、申し込みから相談まで2カ月待ちの状況が続く。

 相談内容は会社の知名度アップ、新規顧客開拓、新商品や新サービスの開発など多岐にわたる。これに対し澄川センター長は、効果的な情報発信手法など設備投資や大きな手間を掛けずに相談者自らがすぐにでも取り組めるような事柄を提案。

 それだけに効果も表れやすく、利用者アンケートによれば「また利用したい」「知り合いにも勧めたい」という回答が99%にも上るという。

 それぞれの取り組みに派手さはないが、その積み重ねが個々の企業、ひいては地域全体の活性化につながっていくに違いない。(釧路支社・武弓 弘和)


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