遠軽町若手職員都市再生へ奮闘
遠軽町の若手職員プロジェクトチーム「都市再生タスクフォース」は、同町の都市再生整備計画を策定した。この計画策定の動きを追うため、プロジェクトチームのメンバーを取材させてもらった。そこで社会人として重要な心持ちを感じることができた。
策定したのは、2019年初夏に着工を予定する仮称えんがる町民センターを中心に据えた計11事業、概算事業費50億円の計画。この計画を練ったのは、40代の職員をリーダーに部署を横断する形で集まった、20―30代の若手職員主体のチームだった。
取材には、リーダーを務めた40代職員2人と、20代の若手職員1人の計3人が応じてくれた。リーダーは若手職員らを束ねる上で「出た意見を必ず肯定する」という自分の中のルールを持っていた。それに応えるように、若手職員は自主的なヒアリングも行い、積極的に事業を提案した。
想定を超える案の数に「全てを確認するだけでも苦労した」とリーダーの職員は笑顔で振り返っていたが、自身の経験上「これは無理だ」と思う事業についても、若手の努力を無駄にしないために最後まで一緒に可能性を模索し続けたという。
取材を受けてくれた20代の若手職員は「否定されることはなく、まず話を聞いてもらえるので、意見を出しやすかった」と話していた。
昨今は、さまざまなハラスメントなど、社会人として生きる上で基本となる、人同士のつながりが課題だ。目標に向かって自分なりに努力する部下の熱意を感じ、それを尊重する上司。立場や関係を問わない、人と人との理想的な関わり方を見た。現在、国の採択を待つ同計画の内容も含め、町の未来はきっと明るいと思った。(北見支社・宮崎 嵩大)