RIZAPグループ(東京都新宿区北新宿2丁目21の1、瀬戸健社長)は、傘下の不動産会社が保有するディノス札幌中央ビルの建て替えを構想し、3月末までに基本計画をまとめる考えだ。ホテルやマンション、オフィスビル、娯楽施設を含む複合施設などを検討中。街区一体の大規模再開発も視野に入れ、4年以内に現ビル解体を進め、新ビルに着工する見通しだ。
札幌市中央区南3条西1丁目8にあるディノス札幌中央ビル(SRC造、地下2地上9階、延べ1万1111m²)は1968年の建設。ゲームセンターやボウリング場、映画館のほか、居酒屋やフィットネススタジオ、カラオケボックスなど多彩な娯楽施設が入居する。
敷地面積は1350m²。地下鉄南北線すすきの駅や東豊線豊水すすきの駅から近く、用途地域は建ぺい率80%、容積率800%の商業地域。周囲には、飲食店や事務所などが入居するテナントビルが密集している。
ビルは築50年以上が経過し、耐震不足や老朽化が課題となっている。このため当初は、SDエンターテイメント(本社・札幌)がビル建て替えを検討していた。
しかし、2018年9月の北海道胆振東部地震を受け、建て替えは急を要すると判断した。同じくグループ企業で不動産業のタツミプランニング(本社・横浜)に12月26日付で売却。耐震不足であるビル建て替えの早期事業化を図ることにした。
また、南3条西1丁目の国道36号から南3条通までの街区には老朽化したビルが多数あることから、大規模再開発も検討。地権者は21の個人・企業に上るため、テナントなどの意向も踏まえながら、共同か単独事業かを判断する。