札幌市が北海道胆振東部地震で大きな被害を受けた清田区里塚地区の道路・宅地復旧に、49億7000万円を見込んでいることが分かった。このうち約40億円を2019年度当初予算と18年度補正に計上する見通し。全体で数工区の分割が有力。初弾は被害エリアと幹線道路を結ぶ市道里塚21号線周辺部を2月にも公告する。
液状化地盤が流出して道路や宅地に大きな陥没、沈下被害のあった里塚地区は、宅地を一体で復旧し、地盤改良で再発防止を施す方針を固めている。
復旧費は18年3定議会で調査費など3億円を措置済み。今後、工事着手に向け19年の1定補正に3億3500万円を計上し、3定補正の残額と合わせ、初弾工事となる里塚21号線の地盤改良に充てる考え。道路部の改良には深層混合処理を想定している。
近く発表する19年度予算案には、本格的な復旧費として33億3000万円を計上。エリア内の道路路盤や暗渠、道路の地盤改良に11億6500万円、薬液注入を施す宅地部の地盤改良に21億2000万円を充てる。
工区割りは、エリア内のふくそう緩和のため可能な限り抑え、道路と宅地の一体で工事を進める方針。今月下旬の災害査定結果を踏まえ判断する。
20年度以降、道路の路面復旧などに10億円を計上し、地区の復旧を完了するスケジュールを描いている。