元気のもと

2019年03月13日 09時00分

 スポーツ観戦の効用の一つに気持ちを高揚させ人を元気にすることがある。野球、サッカー、相撲、テニス―。種類は何でもいい。自分の応援するチームが勝ち、わがヒーローともいえる選手の活躍を見るのは実に爽快な経験である。誰にでも覚えがあろう

 ▼神話学者のジョーゼフ・キャンベルも対談集『神話の力』(早川書房)で、ヒーローについてこう語っていた。「いきいきとした人間が世界に生気を与える」。われわれはスポーツ選手に生気を分けてもらっているのである。最近も世界各地から日本人選手快挙の話題が相次いで届けられた。自分が頑張ったわけではないものの、やはりうれしい

 ▼まずスキージャンプの小林陵侑選手(土屋ホーム)。ノルウェーのオスロで行われたワールドカップ(W杯)で5位に入り、今季の個人総合優勝を決めた。日本男子初という。次に高木美帆選手(日体大助手)。米ユタ州でのスピードスケートW杯女子1500mで1分50秒の壁を破り、世界新記録を樹立した。もう一人はバドミントンの桃田賢斗選手(NTT東日本)。英バーミンガムで開かれた全英オープン男子シングルスで優勝。こちらも日本勢初というから素晴らしい。大会はいずれも東日本大震災8年目を迎える日の前日だった

 ▼小林選手は岩手県出身、桃田選手は香川県生まれだが福島県で中学と高校に通っている。高木選手はもちろん昨年の地震ショック冷めやらぬ本道の出身だ。皆震災と縁が深い。困難を乗り越え快挙を成し遂げた姿を見て、地元の人々もきっと新たな生気をもらったろう。


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