ヒルトン(本社・米国バージニア州)は28日、建て替えを計画している札幌パークホテルの運営者であるグランビスタホテル&リゾート(同・東京)とフランチャイズ契約を結び、「ヒルトン札幌パークホテル」として、2023年にも開業すると発表した。国際的なホテルブランドである「ヒルトン」のサービスを提供し、海外観光客の集客増につなげる考え。運営はこれまで通り、グランビスタが続ける。
札幌パークホテルは中島公園そばの札幌市中央区南10条西3丁目で、1964年7月に開業した。老朽化のため、施設を保有するサンケイビル(本社・東京)が建て替えを計画。駐車場としている北側に高層のホテルを設ける。客室は約350室とし、レストランやチャペル、フィットネスジムプールなどを備える予定だ。
ヒルトンはニセコ地区でヒルトンニセコビレッジを運営。道内2軒目となる。
建て替えに合わせ、札幌市が跡地に大規模国際会議などを開くことができるMICE施設を構想。ヒルトンのセールスネットワークを利用することで、MICEや観光需要の拡大が期待される。
札幌パークホテル周辺では、2月に旧キリンビール園の建物と土地を積水ハウスが取得した。活用策は未定だが、世界有数のホテルチェーンであるマリオット・インターナショナル(本社・米国メリーランド州)の「ウェスティンホテル横浜」を22年春に開業する予定で、ホテル展開を強めている。ヒルトンと併せ、高級ホテルの出店が期待されている。