東神楽町が計画している複合施設整備の基本設計コンセプトがまとまった。役場庁舎を円形の回廊で囲み、回廊に沿って診療所や文化ホール、カフェ、サロン、サークル活動室を配置。回廊の外側をさらに樹木で囲むなど、新たな公共施設の在り方を提案している。
7日、東神楽町総合福祉会館で開かれた複合施設整備に関する住民説明会で、基本設計を担当する藤本壮介建築設計事務所の藤本壮介氏が説明した。
町内に点在し、老朽化や耐震基準を満たさず安全面に課題のある公共施設を、各施設ごとに整備せず1カ所に集約した複合施設を建設する。規模はRC一部S造、2階、延べ6664m²程度で、役場庁舎、診療所、文化ホールなどで構成。南1条西1丁目の現庁舎敷地内に建設する。総事業費は約40億円。
役場庁舎は、比較的新しい3階建て棟を一部改修して残し、老朽化が進む2階建て棟約1700m²を解体。跡地に庁舎やカフェなどが入る平屋の建物を新築する。500席を備えた文化ホールや診療所、サークル活動室、調理実習室なども整備する考えだ。
2019年度は基本設計を12月までに取りまとめ、1月から実施設計に入る方針。より精度の高い基本設計とするため、実施設計業者に基本設計への協力を求めることから、実施設計業者を決める一般競争を8月にも入札する予定だ。
当初は20年4月の着工を想定していたが、実施設計が20年度にまたがる見通しのため、着工時期は当初よりも遅れるもようだ。
複合施設を囲う樹木について藤本氏は、メンテナンス不要で成長の遅い樹種を選定したいとの考えを示した。