平取町が複合施設イオル文化交流センターを新築

2019年10月03日 12時00分

総事業費7億円 最短21年度着工

 平取町は、アイヌ工芸家の研修機能をはじめとする複合施設、イオル文化交流センターを新築する。最短で2021年度の着工、23年度の完成を予定し、総事業費は7億円を試算する。3日開催予定の臨時町会議に基本設計費1500万円などを追加する補正予算案を提出。基本設計は今月上旬に指名し、月内に入札する見通しだ。

 9月30日に内閣府が交付を決定した、アイヌ政策推進交付金の対象事業。これ以外にも同町には慰霊塔の建設など計15事業、1億272万円の交付が決まっている。

 イオル文化交流センターは延べ約1000m²の規模を想定。同町二風谷61[MAP↗]にある二風谷アイヌ文化博物館付近に新築し、博物館の展示物と連動した工芸体験などをできるようにする。

 アイヌ工芸の作業場をはじめ、セミナーを開く教室などを設置。町内の工芸職人を招いた講義や長期的な研修を実施する。

 また、環境研究拠点の機能を持たせ、アイヌ民族の生活で用いられていた植物を調査、再現するために活用する。

 19年度の基本設計に続き、20年度は実施設計を進め、21年度以降の着工を見込む。23年度までの完成、24年度の供用開始を目指す。

 このほか、同じ二風谷地区内には遺骨安置のため慰霊塔を建設する。事業費は設計、施工を含めて1400万円。10月中に入札を終え、年度内に完成させる。

 23年度には老朽化した荷負生活館の建て替えも予定している。

 遠藤桂一副町長は「町民やアイヌの方々の意見に耳を傾けながら計画を進めていく。白老のウポポイとも合わせて、広域的な象徴空間にできれば」と話している。


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