110億円投じ、相対式に改良
札幌市が、外国人観光客の増加などで混雑が続く市営地下鉄南北線さっぽろ駅[MAP↗]で、現在の島式から、相対式ホームへの改良を計画していることが11日分かった。地下鉄を運用したまま東側にホームを新設する。JR札幌駅とホームを結ぶ通路にエスカレーターを配置するなど移動の円滑化も図る。2020年度から設計に着手し、27年度の新ホーム供用を目指す。事業費は約110億円を見込む。
同駅の乗車人員は1日平均5万7000人(17年度)と市営地下鉄で最大。現在は島式ホームの西側で麻生方面、東側で真駒内方面の車両が発着している。
混雑が常態化する中、外国人観光客の増加や30年度の北海道新幹線札幌駅開業、周辺再開発の活性化など、駅利用者のさらなる増加が予想されるため、次期中期実施計画の中で改良に着手することを判断した。 改良は現路線を運行したまま、現行ホームの東側約120mに新ホームを建設。完成後は新ホームを真駒内方面用とし、現ホームは麻生方面用になる。ホームを分けることで混雑の解消を図る。
現在、JR札幌駅方面の改札を結ぶ通路は階段しかなく、大型荷物の旅行者らは逆方面のエレベーターを利用することが多い。このため、ホーム増設による混雑解消に併せ、JR側に既設階段併設のエスカレーターやエレベーターの設置も計画している。
新設ホームの東側に接する北4条西3丁目では、ヨドバシカメラ(本社・東京)など地権者による街区一体の再開発が具体化するため、計画次第ではホーム新設と連動した周辺開発につながることも想定される。