空から北海道を楽しもう―。ドローン販売のHELICAM(本社・札幌、丹野宏柄社長)は「ドロキタ空ノ旅」を始めた。観光客がドローンを飛ばし、空から風景を楽しむスタイルを提供。第1弾として千歳市の4カ所を空撮スポットとして選定した。ドローンと観光を掛け合わせ、地域振興を目指す。
同社が貸し出すドローンを観光客が利用し、空撮スポットで自由に楽しむ。スマートフォンで予約・料金支払い後、道の駅など指定場所でドローンを受け取り、撮影後は近くの郵便局やコンビニで発送し返却するという流れ。22日から始めた。
空撮スポットは、千歳市のジェラテリアミルティーロ[MAP↗]、パレットの丘[MAP↗]、北海道箱根牧場[MAP↗]、みなみ農園[MAP↗]。同社と千歳市、それぞれの土地所有者が連携し、ドローン飛行に配慮された空間となっている。
事業を企画したレンタルプロジェクトリーダーの多田健輔さんは、群馬県高崎市出身の北大経済学部経済学科3年生。
昨年の9月下旬、知床や十勝など道内を観光。自然の迫力に感激し「空から撮れたら楽しいだろう」との思いを事業化した。
千歳市を選んだのは、増加する空港利用者に市内周遊を望む、市の狙いと合致したため。観光スポーツ部観光企画課の吉見章太郎課長は「寄り道感覚で2、3時間楽しんでほしい」と期待する。
多田さんによると、ドローンの飛行は専用アプリを導入したスマホを器具に装着すれば、初心者でも簡単にできるという。「動画をプロモーションビデオのように編集でき、一生の思い出になる」と話す。
空撮スポットは今後、海や湖、岬と北海道ならではの景色を楽しめるよう展開する考え。「空から撮ることで普通の畑が観光地になる。道民でも知らない景色を広め、ドローンを使った新しいツーリズムを展開し、地域振興に役立ちたい」と意気込む。