さっぽろ雪まつり

2020年02月08日 09時00分

 あってもなくても文句を言いたくなるものは何か―。答えは「雪」である。そう聞いてうなずく人は雪国で生まれ育った人だろう。このあたりの複雑な感情は雪のない土地の人には分からないかもしれない

 ▼「節分過ぎ凍てつく日続く夜よりも昼の寒さに耐へ難くをり」長尾法子。今冬はそんな耐え難い日が来ないのかと思いきや、記録的な暖かさになった1月が終わった途端、本道はすっぽりと強い寒気に覆われた。ストーブの火力を強めにした人も多かったに違いない。きのうも各地でマイナス25度を下回る気温が相次いだ。陸別の27・4度を筆頭に阿寒湖畔26・1度、歌登25・2度といった具合。札幌では5日から6日にかけて大雪が降り、一気に平年並みを超え79cmもの積雪に達した

 ▼「雪除けにはげむ人あり路をゆく吾とほらしめ汗ふきてをり」氏家不二雄。道行く人を通らせるため、作業の手を止めて汗を拭ったのだ。たぶん〝雪がないのも寂しいが、こんな一遍に降らなくても〟と文句を言いながら。ともあれ札幌がようやく冬らしい姿になったのも事実。開催中の「さっぽろ雪まつり」にちょうど間に合った。雪不足で雪像ができるかどうか危ぶまれていたのが、うそのようではないか

 ▼先日、大通会場を覗いてみると、いつものようには中国語が飛び交っていなかった。人出もやや少ないようだ。新型肺炎のせいだろう。「氷廊を渡りおとぎの城に入り振り向く児らのあどけなき顔」相良和。地元民はあまりまつりに行かないものだが案外ことしは狙い目かもしれない。開催は11日までである。


ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 東宏
  • 古垣建設
  • web企画

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,400)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,277)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,225)
アルファコート、北見駅前にホテル新築 「JRイン」...
2024年04月16日 (1,137)
藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (807)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。