全線地下トンネル案を最も高く評価 札幌都心アクセス道路

2020年02月21日 09時00分

市が見解示す

 国道5号創成川通(都心アクセス道路)の構造4案を検証していた札幌市は、整備効果や市民の反応を踏まえ全線地下トンネル案を「最も評価できる」との見解を示した。19日の市議会総合交通政策調査特別委員会に報告。沿道への影響、高速化や渋滞緩和などの整備効果が最も高く、オープンハウスでの市民意見も4案の中で最も肯定的な意見が多かったとした。

 北海道開発局は、札樽道札幌北IC[MAP↗]から札幌都心部[MAP↗]までの約4㌔を都心アクセス道路として機能強化する計画。計画段階評価を進めていて、北海道地方小委員会の審議を経てルートや構造などの対応方針を決める予定だ。

 昨年10月の小委員会で沿道への影響を整理。高架を含む2案は景観などへの影響が懸念される。一方、全線地下トンネルと右折レーン設置などの現道活用の2案は、騒音や景観への影響が少なく、重要施設の用地支障を回避できるとした。

 市は独自に地下や高架と現道活用の整備効果を検証。創成川通の混雑に関しては、地下や高架による整備で平均速度が1時間当たり27㌔と大きく向上し、現道活用を上回ると試算した。

 並行路線の交通量分担率、二酸化炭素の排出量も地下や高架整備の方が効果が高いと説明。交通事故は右折レーンの設置により減少するほか、地下や高架整備では地上部の通行が減り、さらなる効果が期待されるとした。

 こうした沿道の影響や整備効果を踏まえ、市は全線地下トンネルが「最も評価が高い」(まちづくり政策局の坪田靖総合交通計画部長)と位置付けた。

(北海道建設新聞2020年2月20日付12面より)


関連キーワード: さっぽろ圏 道路

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • 日本仮設
  • web企画
  • 古垣建設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,394)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,283)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,257)
アルファコート、北見駅前にホテル新築 「JRイン」...
2024年04月16日 (1,101)
藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (919)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。