新型コロナ8割が影響 札商が会員企業に調査

2020年03月10日 18時00分

工事大幅遅延で人手不足深刻化

 札幌商工会議所は6日、新型コロナウイルスによる経営への影響調査結果を公表した。会員企業386社中、「影響が生じている」と回答したのは19%。「今のところはないが、長期化すると影響が出る懸念がある」(60・7%)を合わせると、影響は8割に上ることが分かった。

 2月17日から3月2日にかけて、656社を対象に調査(回答率58・8%)した。業種別ではサービス・その他が33・7%と最も多く、建設業19・7%、製造業17・1%、卸売業16・1%、小売業13・5%と続く。

 「影響が生じている(懸念含む)」との回答(79・7%)は、全国値(63・7%)を上回った。

 産業別に見ると、製造業・卸売業への影響が大きい。建設業に限ると「影響が生じている」は6・6%、「懸念がある」は65・8%だった。

 具体的な経営への影響としては「製品サービスの受注・売り上げの減少、客数減少」が62・8%で最多。次いで「従業員や顧客の感染防止対策などに伴うコスト増」(34・5%)、「為替や株価の変動に伴う消費マインドの悪化」(22・9%)となった。

 企業からは「サプライチェーンに影響が顕在化し、納期遅れの連絡が入った」(電気通信工事業)、「受注があっても部品の調達ができず、工事の大幅な遅延と後半の集中が予測され、人手不足が深刻になる」(内装工事業)、「訪日客は壊滅状態で、国内団体も政府の自粛要請と関連して軒並みキャンセルの状況」(旅館業)といった声が聞かれた。

(北海道建設新聞2020年3月9日付2面より)


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