なれ合いの構図

2020年05月22日 09時00分

 元厚生労働事務次官の村木厚子さんについて以前、当欄で触れた。11年前、大阪地検特捜部に冤罪(えんざい)で逮捕、起訴され、拘置所に半年近く拘留されたものの、後の裁判で自身の身の潔白を証明した人である

 ▼当時、「検察関係者」が非公式に漏らす捜査情報や証拠を、マスコミが盛んに報道していたのを覚えている人も多かろう。検察とマスコミが一体となって村木さん有罪の世論をつくっていたのである。今国会での成立が見送られた検察庁法改正を含む国家公務員法の改正問題で、マスコミが検察の独立性にばかり焦点を当て、暴走にはさほど懸念を示さないのを不思議に思っていたが、こんな事情もあったのか

 ▼東京高検の黒川弘務検事長とマスコミ各社の記者らが、新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言が出されているさなか、賭けマージャンに興じていたそうだ。「週刊文春WEB」がおととい報じた。法務省の聞き取り調査に対し、黒川検事長も事実だと認めているという。文春によると当日、卓を囲んだのは産経新聞記者と朝日新聞元検察担当記者だったそう。黒川氏と特定の社に限った話ではあるまい。情報がほしいマスコミと利用したい検察のなれ合いの構図だろう

 ▼検察が社会正義の実現に本気で取り組んでいることに疑問を挟む気はない。ただ正義はときに暴走する。村木さんの事件では証拠偽造や脅迫的取り調べまであった。国家権力を行使する組織である。独立性も大事だが、同時に監視や抑制を受ける仕組みも必要だ。マスコミにはできない仕事である。


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