地下柱頭免震構造を採用 災害に強く
道は27日、6月1日から一般利用を開始する道議会新庁舎を報道陣に公開した。議場や道民ホール、委員会室などはふんだんに道産木材を使用した特徴的なデザインで、木のぬくもりを感じられる空間となっている。利用者の安全を確保するため、地下柱頭免震構造を採用し、災害に強い庁舎を実現した。
新庁舎は、S一部RC造、地下1地上6階、延べ1万9160m²の規模で、旧庁舎の1・5倍の広さとなる。設計は日本設計・ドーコン共同体、施工は大成建設・伊藤組土建・宮坂建設工業共同体、岩田地崎建設・岩倉建設・田中組共同体がそれぞれ担当。2018年3月に着工し、20年1月末に完成した。庁舎本体の整備に99億円、地下通路や解体費を含めて約120億円を投じた。
大規模地震に備えるため、柱頭免震構造を採用し、地下1階部分に免震装置を複数配置。地震による構造体や設備へのダメージを抑え、利用者が長く安心して使える公共施設として整備した。
議場の天井や壁には道産のタモなどを使用した。天井には道章の七光星のデザインをあしらった。委員会室の壁には、トドマツやカラマツ、ニレなど道産木材を活用し、格子柄など部屋ごとに異なったデザインを取り入れ、木のぬくもりを感じられる空間を演出している。
(北海道建設新聞2020年5月28日付1面より)