新型コロナウイルスに翻弄(ほんろう)されているうちに一年の半分が過ぎ、息つく間もなく本道は工事最盛期に突入した。経済が再び動き出し、地域をまたぐ移動制限も解除されたことで仕事には一気に加速がつこう
▼ただ、ことしの現場は労働災害に加え、ウイルス感染の心配までしなければならない。いつも以上に神経をすり減らす毎日だろう。ここで今一度気を引き締めたい。きょうから全国安全週間である。労働災害防止の誓いを胸に刻むきっかけには本紙〈建設安全標語コンクール〉の作品も役立ててほしい。今回(第39回)の最優秀作は「やったつもり 見たつもり つもり積もって事故になる!」だった。入選を外れた作品の中にも聞くべき言葉は多くある。幾つか紹介したい
▼「危険から 命を守る声掛けは 何より太い命綱」。信頼関係で強く結ばれた現場が目に見えるようだ。「危険を予知して平静に 目指せ令和も無災害」。平成(平静)から令和へ。無災害を貫く固い決意の表れだろう。「うがい手洗いしっかりと 職場に家庭に安全第一」。新型コロナ感染者を出さない、入れないために今一番必要なのは衛生でないか。「危険のウイルス広げるな 感染源が潜んでる」。労働災害も新型コロナも事前にしっかり見極め、撃退することが大事である
▼「安全あっての 家族の笑顔 心にとめて『いってきます!』」。やはり最も気に掛けるべきはこれだ。事故を起こして苦しむのは自分だけではない。元気いっぱい働いて、無事に「ただいま!」を言うまでが仕事である。ご安全に。