車中置き去りで2女児死亡

2020年09月08日 09時00分

 本道は季節外れの猛暑が続いている。夜も思ったほどは涼しくならない。夏バテに睡眠不足も重なり体調を崩す人も少なくないようだ。「炎昼の真只中の救急車」宮内千穂。そうなってしまっては大変である。このコロナ禍でマスクを着ける機会も増えた。意識して涼をとる工夫が必要だろう

 ▼きのうも最高気温は札幌で29・7度、旭川で30・1度、北見では30・3度に達した。この厳しい暑さは今週水曜頃まで続く。こうなるともう一つ厄介なのが車の乗り出しである。屋外に置いてあった車はやけどするほど熱い。ドアを開けるとサウナを超える熱気に息もできないくらいだ。本道でさえこうなのだから、さらに暑い香川県の高松市だとどうなるかは想像に難くない

 ▼二人の女の子はどれだけ苦しかったか。乗用車内に2日午後9時から翌日午後1時近くまで15時間、置き去りにされた6歳と3歳の女児が熱中症で死亡した。26歳の母親はその間、3軒の飲食店をはしごし、知人男性の家にも行っていたという。何ともやりきれない事件である。3日の高松市の気温は午前7時には30度を超え、正午には36度まで上がっていたそうだ。報道によると母親は「クーラーがあるから大丈夫と思った」と言っているらしい。ばかな話だ。15時間放置すればクーラーが止まる他にも不測の事態が起きておかしくない

 ▼「炎昼のおのれの影に子をかくす」日下部宵三。わが身を盾にしてでも子を守ろうとするのが自然な親心というものだろう。子どもたちは母親を呼んでいたはずだ。なぜその声を聞こうとしなかったか。


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