設計事務所では珍しく
設計事務所の一寸房(本社・札幌)は25日、東京証券取引所の新興企業向け市場「東京プロマーケット」に上場申請した。設計部門を持つゼネコンやコンサル、ハウスメーカーなどの上場企業は多いが、設計事務所は極めて珍しい。承認されれば上場日は10月28日となる見通しだ。
東京プロマーケットは売買参加者を機関投資家などのプロに限定した株式市場。2009年に発足し、12年に現体制に移行した。銘柄は36社。道内企業ではイー・カムトゥルー、軽自動車館が上場している。上場に際しては東証から委託を受けた「Jアドバイザー」と呼ばれる業者が適格性調査や上場後の助言などをする仕組みで、一寸房の場合は日本M&Aセンターが受託した。
一寸房は05年に創業し、08年に株式会社化した。社員数は185人で、札幌以外に東京、ミャンマー、中国に支店やグループ会社を持つ。主力の構造・意匠設計、鉄骨施工図のほかCGパースやVR(仮想現実)コンテンツ、測量調査なども手掛け、20年7月期の連結売上高は9億7100万円を計上。21年7月期は12億6600万円を目指す。上場によって知名度や信用力を高め、業績拡大に弾みをつける考えだ。
(北海道建設新聞2020年9月28日付2面より)
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