消防学校校舎など3施設は建て替えに向け設計着手

　道建設部建築局は、2016年度から実施している道有建築物の長寿命化診断で、長寿命化に適さないと診断された施設を公表した。白石警察署庁舎や旭川中央警察署庁舎など18施設が長寿命化に適さなかった。このうち建て替えに向けて3施設の設計に着手。残る15施設については今後、建て替えや移転集約などの検討を進めていく。

　道は法定の耐用年数を迎える道有建築物を対象に、躯体や設備の劣化状況などを調査し、20年程度は使用が可能であれば改修により延命化する方針を定めている。長寿命化診断の対象はＲＣ造とＳＲＣ造が耐用年数である築40―45年を中心とし、ＣＢ造は築41年以上。16―19年度に計64棟で実施された。

　不適合と診断された18施設のうち、消防学校校舎、新十津川農高校舎、厚岸翔洋高寄宿舎は建て替えに向けた設計に着手（関連記事）した。白石警察署庁舎や旭川中央警察署庁舎、道立教育研究所など残る15施設は、建て替えや移転集約などを検討していく。

　長寿命化診断で不適合とされた施設は次の通り。(①建築年②規模。カッコ内は建物名、所在地)

　▽消防学校①1965年②ＲＣ造、2階、延べ2507m²(校舎、江別市)▽中標津合同庁舎①64年②ＲＣ造、平屋、延べ596m²(庁舎、中標津町)▽根室保健環境部中標津地域保健室①66年②ＲＣ造、2階、延べ837m²(庁舎、中標津町)▽オホーツク東部森林室①67年②ＲＣ造、2階、延べ560m²(庁舎、北見市)▽新十津川農業高等学校①62年②ＲＣ造、2階、延べ1682m²(普通教室棟、新十津川町)▽厚岸翔洋高等学校①71年②ＲＣ造、2階、延べ625m²(寄宿舎棟、厚岸町)▽八雲警察署庁舎①62年②ＲＣ造、2階、延べ756m²(庁舎、八雲町)▽深川警察署庁舎①63年②ＲＣ造、2階、延べ1309m²(庁舎、深川市)▽旭川中央警察署庁舎①65年②ＲＣ造、地下2地上4階、延べ5761m²(庁舎、旭川市)▽旭川建設管理部美深出張所①67年②ＲＣ造、2階、延べ648m²(庁舎、美深町)

　▽枝幸合同庁舎①67年②ＣＢ造、平屋、延べ396m²(庁舎、枝幸町)▽小樽建設管理部蘭越出張所①68年②ＲＣ造、2階、延べ530m²(庁舎、蘭越町)▽室蘭建設管理部苫小牧出張所①68年②ＣＢ造、2階、延べ636m²(庁舎兼宿舎、苫小牧市)▽計量検定所北見支所①69年②ＣＢ造、平屋、延べ363m²(庁舎、北見市)▽旭川建設管理部富良野出張所①69年②ＣＢ造、2階、延べ615m²(庁舎、富良野市)▽道立教育研究所①69年②ＲＣ造、地下1地上4階、延べ4015m²(管理研修棟、江別市)▽札幌南警察署庁舎①69年②ＲＣ造、3階、延べ2356m²(庁舎、札幌市)▽白石警察署庁舎①68年②ＲＣ造、3階、延べ2639m²(庁舎、札幌市)

(北海道建設新聞2020年9月29日付1面より)