難工事克服し10年 国道40号「音中トンネル」貫通

2020年12月04日 16時00分

脆弱な蛇紋岩層を掘り進め貫通した音中トンネル
(旭川開建提供)

 希望のトンネルが10年の歳月を経て貫通―。11月20日、音威子府村と中川町を結ぶ国道40号音威子府バイパスの中で最長の音中トンネルが、難工事を乗り越えた末に貫通した。2021年度以降はコンクリート覆工、舗装整備などを進め、安全で確実な交通体制確保に向け早期完成を目指す。

 音威子府バイパスは、1993年度に事業化し、07年度に着工。延長19㌔の自動車専用道路で、国道40号の雪崩や冠水などの自然災害による通行規制解消を目的とする。

 10年度から着工した音中トンネルは、音威子府バイパスの中で最も長いトンネルで、延長は4686m。施工は、清水建設・伊藤組土建・岩倉建設共同体が請け負ってきた。

 18年度開通を目指していたが、脆弱(ぜいじゃく)な蛇紋岩層が進行を阻み難工を強いられた。蛇紋岩に岩盤強度を低下させる水滑石(ブルーサイト)が含まれていたほか、微閃緑岩(せんりょくがん)が蛇紋岩のひびに入り込み、もろさに拍車を掛けた。

 掘削時には地盤のひび割れや隆起、トンネルアーチ部の変形などに悩まされ、断面形状の変更や、支保コンクリートを厚くするなど対策を重ねてきた。掘削進度が1日1mと厳しい制約の中、供用を待ち望む地域の期待を背負い一進一退で掘り進め、11月20日に悲願の貫通を果たした。

 音威子府バイパス全体の開通時期は現時点で未定だが、音中トンネルの残事業はコンクリート覆工、舗装や道路整備などとなっている。

(北海道建設新聞2020年12月3日付4面より)


関連キーワード: トンネル 上川 土木

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

再開発マップ(札幌版)
  • web企画
  • 北海道水替事業協同組合
  • 古垣建設

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

ダクタイル鋳鉄管データ不正 十勝管内にも影響...
2022年01月14日 (5,269)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想...
2021年01月13日 (3,357)
「アイアンショック」の足音 鋼材高値、リーマン前に...
2021年07月15日 (3,167)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (3,141)
冬季は除雪オペレーター 谷組が女性従業員3人を通年...
2022年01月16日 (2,608)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓new

おとなの養生訓
第223回は「感染第6波」。ワクチンの追加接種が広がるまで、対策徹底を。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第16回「吉祥文様で良い一年を」。縁起の良い模様に背中を押してもらうのはどうでしょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第15回「事業拡大と補助者制度」自分以外でもできる仕事を人に任せながら、事業拡大について考えています。