エムブイピークリエイティブジャパン 大海恵聖社長に聞く

2021年01月14日 18時00分

障害者のオンライン業務に可能性 コロナ禍をチャンスへ

 障害者が関わるものづくりなど福祉分野の企画・コンサルティングを手掛けるエムブイピークリエイティブジャパン(本社・札幌)は、仕事のオンライン化を通じた障害者の積極雇用を提唱する。大海恵聖社長に誰もが働きやすい職場環境づくりの考え方を聞いた。(聞き手・城 和泉)

大海恵聖社長

 ―障害者雇用の現状と課題は。

 障害者が働き始めたものの現場の対応が追いつかず長続きしなかった会社などから相談がある。一緒に働くための創意工夫や心構えは、一朝一夕で身に付くものではない。障害の種類によっては意思疎通方法が点字や絵など多岐にわたる。職場のバリアフリー化など目に見える準備と並行し、社員の障害者への理解を深める必要がある。

 ―課題の克服方法を。

 まずは面談やアンケートで既存社員の意識を把握した上で、障害者を知る機会を設ける。障害者との交流経験が少ない社員には、パラスポーツ大会の観戦チケット配布などが効果的だ。家族や同僚と楽しめば障害者が身近になる。

 最近は障害者が参加するeスポーツ大会の企画を進めている。障害に合わせて改良したデバイスを用いれば、画面上では障害の有無が分からないほど巧みに操作できることもある。障害者に向く業務を考える糸口になる。

 ―どんな仕事で活躍できるか。

 ウェブ会議などの導入で出社不要になったオンライン上の業務を障害者雇用につなげてはどうか。例えば、外出が少ない生活に慣れている障害者を雇う。仕事を通じて移動を減らす工夫などを共有できれば、福祉分野の現状に即したアイデアやサービスづくりに役立つ。

 ―障害者雇用で得られるものは何か。

 国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の理念にも沿っていて、取り組みは企業や商品の付加価値になる。障害者雇用が当たり前の会社は求職者からも好感を持たれる。入社後に事故や病気で障害者になったとしても失業の心配が少ないためだ。高齢者になり身体機能が衰えてからも働き続けられる社会に変わりつつある。どうすれば生涯現役で活躍できるのか。考えるヒントは障害者雇用の中にある。

(北海道建設新聞2021年1月13日付2面より)


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