このコロナ禍で気軽に外出ができなくなり、すっかり太ってしまったという人も多いのでないか。当方もその一人である。参加を予定していたマラソン大会が軒並み中止。やる気とともに練習量は減ってゆき、反対に体重は増えていった
▼「三食を規則正しく冬篭」佐藤宮子。家にこもっている時間が長いと、三食どころか5回も6回も食べてしまう。口寂しくてついおやつに手が伸びるのである。太るのも当たり前。体を動かさなくなると太り、太ると体を動かすのがおっくうになる。卵が先かニワトリが先か。難しい問題だが、いずれにせよ健康にはあまり良いことではない。しかもこの悪循環、人生に疲れが出ている大人だけではないようだ
▼道教育委員会が児童生徒の体力・運動能力を調査した結果、2020年度は体力低下の傾向がはっきり表れていたという。スポーツ庁が小5と中2を対象に毎年度実施している「全国体力テスト」がコロナの感染拡大防止で中止になったため、独自に調査したそうだ。特に中学生の体力低下が著しく、前年度の全国体力テスト(9種目)に比べ男子が5種目、女子が6種目で道内記録を下回った。中でも50㍍走のタイムなどで示される走力の低下が目立つ
▼外遊びや部活動の自粛の影響が子どもたちにも出ている証拠だろう。一生元気で過ごす強い体をつくるのに大切な時期だけに心配な話である。「すぐそこに来てゐる春や春を待つ」植村占魚。感染者数は全国で減少しつつある。大人も子どもも何気兼ねなく外に出られる春がすぐそこに来ているといいのだが。