札幌塗装技術学院で8年ぶりの優良訓練生知事賞を受賞
伊藤塗工部(本社・札幌)の坂本英未さん(24)が、6日の札幌塗装技術学院第61回修了式で優良訓練生知事賞に輝いた。受賞は同学院として8年ぶり。大学では栄養学を学んだが、畑違いの建設業界へと飛び込んだ。今後は学んだ技術と知識を糧に、塗装職人としての歩みを進める。
新ひだか町出身で中学まで地元で過ごした後、札幌市内の高校に入学。その後進んだ天使大では看護栄養学部栄養学科を専攻した。卒業後に管理栄養士の資格を取ったが、将来の仕事と考えると疑問が浮かび、別の道を歩むことを決意。参加した合同企業説明会で、今の会社と出会った。
「体を動かすことが好きで、技術を身に付けられる仕事が楽しそうと考えた。他にも建設会社はあったが営業職の募集で、この会社だけが職人として現場に出られることから興味を持った」と振り返る。
2019年10月に入社し、工事部に配属。20年4月には職業訓練校の札幌塗装技術学院に入校した。コロナ禍で訓練にも若干の影響はあったが、仲間と協力して楽しみながら学校生活を過ごし、塗装の基礎や応用などを学んだ。
今回受賞した優良訓練生知事賞は、出席率や試験成績で最も高い基準をクリアすることが求められる。「技能照査試験前に受賞の可能性があると言われていたため、決まった時は期待に応えることができてホッとした」と打ち明ける。
技能士補となり、これからは本格的に塗装職人として現場に立つ日々を迎える。「直近では技能検定2級の合格。そして早く会社の戦力といえる職人となり、新人の指導もできるようになれれば」と目標を掲げる。
(北海道建設新聞2021年4月8日付3面より)