統合型リゾート(IR)開発などを手掛けるマカオのサンシティグループ(アルビン・チャウ最高経営責任者)は、倶知安町内にホテルや別荘の大規模開発を計画している。近く土地造成に着工し、2025年ごろの完成を予定。施工業者は今後決める。
ニセコグラン・ヒラフスキー場に近い倶知安町山田17の4の敷地20㏊に客室数40室を超えるホテル1棟のほか、タウンハウスと延べ300-600m²の戸建て別荘計70棟程度を整備する方針。構造や階数は検討中だが、延べ床面積の合計は少なくとも5万m²に上る見込みだ。
同社は20年11月、ニセコでの開発に向けて日本で子会社を設立。この子会社が1月に香港の不動産開発企業から山田地区の土地を取得した。
サンシティグループマーケティングコミュニケーション部の担当者は「カジノのような賭博的な要素は排除し、スキーを中心としたオールシーズン型のリゾートを目指す」としている。
同社は世界有数の取引所である香港証券取引所に上場し、ベトナムでIR開発の実績があるほか、東アジアを中心にカジノ運営や飲食業を展開している。日本では関連会社が、和歌山県でのIR事業者候補に公募していたが、新型コロナウイルスの影響などを理由に5月に撤退を表明。ニセコ以外では、沖縄県宮古島でリゾート開発を計画中だ。
(北海道建設新聞2021年6月3日付2面より)