千歳市の泉沢向陽台住宅地が分譲率100%に迫っている。2020年度の契約区画数は28件。19年度の17件を上回り、福住住宅地は分譲率99.7%、文京ニュータウンが同94.7%という状況。21年度に入ってからも問い合わせが多いことから、土地の魅力を引き続きPRし完売を目指す。
泉沢向陽台住宅地は、JR千歳駅や新千歳空港から約10㌔の距離にある。福住住宅地341区画と文京ニュータウン720区画で構成。福住住宅地は1990年度、文京ニュータウンは95年度に分譲を開始した。
19年度の契約件数は、福住住宅地が2件、文京ニュータウンが15件。20年度は福住住宅地が7件、文京ニュータウンが21件と前年度を上回った。
詳細を見ると、市内に住む人の移転が12件、道内が9件、道外が7件。道内は苫小牧市5件、札幌市3件、留萌市1件、道外は神奈川県4件、東京都、千葉県、福島県が各1件という内訳だ。
28件のうち27件は個人の購入で、20代が7件、30代が13件、40代以上が7件。産業支援室開発振興課によると、子育て世帯の購入が多いという。これにより20年度末の残区画数と分譲率は、福住住宅地が1区画、99.7%、文京ニュータウンが38区画、94.7%となった。
好調の要因について、新型コロナウイルス感染症の影響で自宅で過ごす時間が長くなり、賃貸住宅から戸建てへの需要が高まったこと、建築条件がないこと、公園が多いことを挙げる。「建築条件がないことで、こだわりを持った自宅を建てることができる」(同課)と話す。
4月1日現在の泉沢向陽台地区の人口は、市内人口の1割を占める9262人。世帯数は4812世帯。人口は減少傾向だが、世帯数は増加傾向にある。住宅資材高騰などの影響が懸念されるが、残区画の大半が商談中だ。
(北海道建設新聞2021年7月2日付14面より)