災害時でも水道供給へ
遠軽町は7日、清川地区の清川浄水場敷地内に新設する防災用資機材等備蓄施設の現場を公開した。災害による断水時に飲料水を配るための給水袋などを備蓄。容量2500m³の滞水池を2池設け、水道供給の安定化を図る。3月中旬完成の予定だ。
2016年8月に道内を襲った連続台風により、町内を流れる湧別川が土砂で濁り、同川から取水している清川浄水場が被害を受けた。断水はしなかったが、浄水工程に多大な負担が生じた。
そこで町は防災対策として、滞水池を有する備蓄施設を設けることにした。RC造の地下1地上2階建てで、建築面積は1140m²。湧別川から取った原水をためる滞水池は1池当たり延長37.2m、幅13.2m、高さ7.5mの大きさだ。20―21年度に総事業費約8億6300万円を投じる。
完成により、大雨などで湧別川が濁った際は、浄水場内への流入を止め、川の水がきれいになった後に取水を再開するといった運用が可能になる。
設計は日水コンが担当。工事は主体を渡辺組・大同産業開発共同体、電気を遠軽電機・北海電建・工藤電機共同体、機械と場内配管を栄管工業がそれぞれ担っている。