役場周辺に都市機能集約 厚真町立地適正化計画案

2022年04月14日 18時08分

居住誘導区域は分譲住宅地整備

 厚真町は立地適正化計画案をまとめた。役場周辺を都市機能誘導区域に設定し、行政や医療、商業、金融、教育・文教施設などの機能を集約。居住誘導区域では、土地区画整理事業や開発行為によって分譲住宅地を整備する方針だ。

 今後20年間を見据えた計画。総合計画や都市計画マスタープランとも整合を図り、2025年度を目標年次と定める。

 まちづくりのテーマに「先進的な田園都市の実現をめざしたまちづくり」を据えた。厚真地区と上厚真地区に形成されている2つの市街地と郊外に広がる農村空間、それらを取り囲む森林や海など、町の都市構造の特性に応じたコンパクトなまちづくりを目指す。

 まちづくりの目標は、①魅力ある住環境の整備や雇用の場の創出によって、若年人口や家族形成期人口の定着化を図る②豊かな緑に囲まれた農村空間の中で活力と潤いのある生活文化を創出する③変化に富んだ豊かな自然や田園風景の保全や活用によって都市との交流を深める―の3本。これらの達成へ、①居住誘導の推進②公共公益施設の集約③公共交通の充実④防災性の向上⑤効率的な都市運営⑥にぎわいづくり―をまちづくりの基本方針とする。

 また、スマートシティを推進するため、SDGsやSociety5.0の実現を目指し、地域全体のデジタル・トランスフォーメーション(DX)やゼロカーボンなどの取り組みを加速させる。

 計画では、役場庁舎周辺の19haを都市機能誘導区域に設定。行政や医療、商業、金融、教育・文教、保育・子育て、福祉、公共交通機能を立地誘導すべき施設と位置付けた。誘導施策としては役場庁舎の建て替えと合わせ、公共施設の集約・再編を図る。

 厚真市街地では役場庁舎からおおむね1km、バス停まで0.5kmの各範囲内、上厚真地区ではバス停までおおむね0.5kmの範囲内などを居住誘導区域に設定。分譲住宅地のほか、サテライトオフィスやテレワーク施設を整備する。

 空き家は撤去を促し、商業地内の低未利用地については、商業施設など生活利便施設の立地誘導や高齢者共同福祉住宅の整備を進め、土地の有効活用を図る。公営住宅等長寿命化計画に基づく子育て支援住宅の整備なども推進する計画だ。

 交通関係では、長期未着手の都市計画道路は見直し方針を策定の上、必要な変更を実施。市街地内の主要な道路については段差の解消や幅員の確保などを図り、安全でゆとりある歩道の整備・改善を進める。

 5月10日までパブリックコメントを募集している。


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